社長のトリセツ~貫くなら、まずは入ること
自宅マンションの前にある公園から部屋に吹き抜ける風の温度が一日にして変わる。もう秋の風だ。なんとも心地良い涼しい風だ。 ようやくこの茹だるような夏と、体全体の水分を奪う猛暑から解放されるかと思うとちっと寂しいけど、また来年会いましょうと言いたくなる。笑
昨日はGWあたりに銀行の役員からもらった案件の決済が終わり、ようやくお盆休みが迎えられる状態となった。お盆という時期ではないのだけれど、なんとも感無量。いい取引だった、大変だったけど。
落ち着いたから出勤前のウオーキングは長めに歩く。ざっと一時間半、歳を重ねると朝の散歩が楽しくなると聞いたがその通りだ。長年住んでいる町でも知らない道がたくさんあるもんだ、車に依存しすぎていることを痛感する。
そんな余韻と共に、昨晩行きつけの中華料理屋で一杯やろうと店に入ったところ店のマスターに言い寄られた。
大学に通う息子が俺に相談があるという。 いつもは入らない個室に通されて、息子の話を聞くことにした。
超有名大学の三年生で、就活中だ。 就職の相談かとおもいきや。
学校に居場所が無い、という相談だった。 ん?毎日楽しそうにバイトをして高級車を乗り回しているように見えた若者がこんな窮地に立たされているとは。
なんでも学内の授業で教授と口論となり、説教されたみたいだ。それ以来は周りの友達ともうまくやれなくなって学内では独りぼっちだという。 なるほど。
私だって同じような経験がある。初めて人付き合いの難しさを感じたのは大学入学したころかなあ。中学も高校も知っている人間が数人一緒に入学するから怖くない。 中学なんか小学校の仲間が殆どいますからね。
大学に入って一人で校門をくぐる勇気は相当なものだ。2、3日すればすぐに友達なんかできちゃうのだkれど。
職場だってそう、新卒で不動産販売会社に入社したけれど毎日のようにお前は才能が無い、それじゃ営業はできない、転職した方がいいと言われたが今はその事業の延長線上でメシを食っている。
心無い人間の悪な言葉って意外にも心に突き刺さるのだ。
まずは、新しい領域に入ったらそこのルールに従う。最近ではモノを言うことが大切だというが意見を述べるのと批判を言うのは違う。 いきなり批判したって誰も振り向かない。
あなたには信頼の貯金が無いからだ。
だからまずは我慢。学校でも職場でもそこにはルールがある。命にかかわるようなルールからは逃げていいけど、不満であるならばまずは言わないこと。
そのルールに身を任せる。人も同じ、中学高校と付き合ってきた人間とは一味違う人間が新しい領域には数多くいるもんだ。そのように見えてしまっていることが殆どだけど。
まずは信頼の貯金を作る。作って作って我慢したところで初めて意見を述べる。そうすると本物は振り向いてくれる。それでも振り向かないならそいつは偽物だ。 相手にしなくていい。
自分を貫くなら貫くための準備をする、テレビドラマの主人公のようにいくことは殆どないのが現実です。
代表取締役 野呂一哉