社長のトリセツ~乗り遅れる訳じゃない、私は私である
今日は若干ですが暖かい気候です、それにしても高速道路が混んできている。流通関連のお仕事をされている方は本当に大変です、苛ついている運転が目立つのも車でお仕事をされている方に目立つ。全てを失わないように苛ついている時こそ深呼吸ですよ。
先日に何かとお世話になっている弁護士さんから某週刊誌の記者さんを紹介された。会社の資金繰り表の大切さを教えてほしいということだった。
何のための取材なのかを尋ねると、経済部所属の方らしく数多くの事業再生コンサルタントに最近はお会いしているらしいが資金繰り表というもにイマイチ、ピンと来ないのでお話を聞かせてほしいとのことだった。
なるほど、資金繰りと言っても数多くある。会計ルールに則ったような税理士さんじゃないと読み解けないものや対金融機関に対してのみ通用するもの、過去の入出金ベースでの月次資金繰り表と・・・・・
それも間違いじゃないのだけれども、どれも会社のキャッシュフロー管理には適さない。
ひとつヒントを言うと期限に間に合った資金繰り管理をしているかどうかです。ここだけブレなければ、それは完ぺきな資金繰り表と言えるでしょう。 残念ながらそいった資金繰り表を作成している会社さんには出会ったことがないんですけどね。
間に合っているというのは支払いや返済、納税が期限内に完了しているかどうかではないです。ここは間違って解釈しないでくださいね。
返済や納税、支払いができるかどうかを期限前に把握して対応をしているかどうかです。
遅くとも2週間前にそれがキャッチできているかどうか。一括で払えないのであれば、いついつまでにいくら払う、納税するという回答を社長さんから相手方にお電話できているかどうか。
これを聞くと過去の結果表の集合体である月次資金繰り表は資金繰り管理に向かないと考えるのが妥当です。月次資金繰り表は資金繰り管理には不向きであり、今後の分析にしか使えないことがお分かりになると思います。
それでも資金繰りコンサルタントと称して必死に月次資金繰り管理表をオンタイムで作成させているコンサルタントに私は警鐘を鳴らしたい。
資金繰り管理は毎日の日繰り管理でやらねば、絶対にぶれます。資金繰り管理をアプリごときでやろうなどというのは本末転倒。 会社を崩壊に向かわせます。
今期の経営を分析して来期に生かすためなら月次資金繰り表、一か月を無事に乗り切りたいなら日繰り資金繰り表。この区別をつけないと、無駄なカネをコンサルタントに支払うことになります。
私が今まで何度もこのブログで申し上げてきました。通知表(月次資金繰り)では会社は救えない、通知表が欲しいのは銀行だけです。 会社の経営に必要なのは毎日の日記(日繰り管理表)であることをこの年末で再度お話しさせて頂きたい。
今からでも遅くはありません、乗り遅れる訳ではありませんが乗り遅れたあとの最初の一歩って大事ですよね。
今日はこの辺で 代表取締役 野呂一哉